「SCRUM MASTER THE BOOK」を読んだ
ここ最近リーダーっぽいことをやっているので、関連するような本を読んでいる。「SCRUM MASTER THE BOOK」もその読んだ本の一つで、とても気付きの多い本だった。
まず自分はスクラムについて少し誤解していたようだ。これまではスクラムのことを何らかのミーティング手法の集合ような感じで認識していたが、それは違った。
スクラムの目標はチームを自己組織化した状態にすることであり、決まった方法があるものではない。スクラムマスターは常にチームを観察し、ときに導き、ときに教え、障害物をなくし、会議をファシリテーションしてコミュニケーションを活性化させる。ゆくゆくはチームの一人ひとりが主体的にそれらの行動を取れるようにする。スクラムはリーダーを育てるものだ。
この本はチームが自己組織化するために必要なアクションを考えるための知識を提供してくれる。
自分はこういうメタ知識がすごく好きだ。
タックマンの集団発達モデルの話が面白かった。チームが機能するまでの過程を説明したモデルで、次の4段階を経るという
形成期:集まったばかり、緊張や不安
混乱期:メンバー間の対立が発生する。生産性は下がる
規範期:対立を乗り越え一通り落ち着いちゃう。メンバーはそれに満足してしまい、それ以上の成長をしなくなる
機能期:より高みを目指す
理想は機能期に入ることだが、多くは規範期で落ち着いてしまう。スクラムマスターはそれに満足せず機能期に持ち上げるアクションが求められる。また、この状態は変動しうる。人が入ったり抜けると状態が変わる。スクラムマスターは常に状況を観察し、チームがどの状態にあるのかを意識してアクションを取っていく。
この考え方はチームに対しても使えるし、個人の成長にも使えそうだ。
抽象度が高く、全体的に学びが多い本で良かった。
この本を読む前に「SCRUM BOOT CAMP THE BOOK」を読んでいた。これは漫画形式でスクラムマスターが何をするのかを紹介している本で、スクラムの知識を得るのに役に立った。